ボランティアの方から
ボランティアさんならではの心情が伝わってきます。以下その方からの本文です。
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震災から間もなく1年。
連日テレビの向こうに映る遠い東北の惨状に大きな衝撃を受けたのを思い出します。
去年の5月に1週間、9・10月に2週間、そして先日1・2月の3週間、センターいわての活動に参加させていただきました。
それまで東京より北の本土へは足を踏み入れたことのなかった大阪人が計6週間東北で過ごすことになろうとは…奇妙な気持ちです。
――「自国」における未曾有の大災害。
2004年のスマトラ沖地震で救援活動に参加した際に「ローカルの力」の強さと「余所者」でしかいられないことの歯痒さを痛切に感じた私にとって「自国」というワードはなんとしてでも被災地に赴かなければという思いをより一層駆り立てました。
ところが岩手に来て待ち受けていたのは様々なカルチャーショック。
自国内といえども大阪での常識を覆す地域性、福祉土壌の違い、そしてまたしても「余所者」という大きな壁が立ちはだかり、自分の考えの甘さを身にしみて感じました。
国内外から多くのボランティアが被災地に集まる中、外部からの人間は遅かれ早かれその場を去り行く一過性の存在。短い滞在期間の中で何かしらの結果を求めたり、それに対する自己満足や物足りなさを抱いたり、ともすれば被災地観光に終始する「客人」でしかいられなかったり…意識するしないに関わらず、他にホームがあるということが生じさせる一種の無責任さは被災当事者の方々にむしろ余計な負担を強いてしまっているのではないか…活動に関わりながらそんなことが常に胸に引っ掛かっていたのです。
それは距離的・地域的な差というよりは「当事者」かそうでないかにあるのかもしれません。
どんなに足繁く被災地に赴こうとも、何年被災地で活動を続けようとも、被災された方々の背負うものを「体験」することはできません。
障害者福祉における「障害当事者」と支援者の関係性にも同様なことを感じつつ・・・しかし少しでもそのギャップを埋められるような努力はしたい、と思うのです。
3・11が近づくにつれ関西でも震災に関連した特番や報道をよく目にするようになってきました。
直接的な関わりが難しくとも少しでも近づきたい。
岩手から連れ帰ってきた「わんこきょうだい」を毎朝歌いながら、応援しています。
社会福祉法人ゆうのゆう (http://www.yourwing.yourwing.org)
川辺 美登利
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theme : 東日本大震災支援活動
genre : 福祉・ボランティア

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あなたの気持ちを聞かせてもらえたから、ここまで頑張ってこれました。
そしてこれからも頑張れそうな気がします。
咲